腕時計の防水性などを影ながら支えている「パッキン」ですが、正直なところ、
「どれくらいで交換すればいいの?」
「パッキンって、なんのことですか?」
と思ってしまいますよね。
そこで、パッキンの役目と交換頻度の目安についてご紹介します。
パッキンの役目とは?
まず、パッキンは、腕時計の裏蓋と本体の隙間を埋めるためについているゴム製の輪のことです。
お弁当箱や、スープジャー、水筒なんかの蓋にもパッキンが付いているものがあるよね!
新品のパッキンの場合には、しなやかさがあり、綺麗な円形をしており、復元性も高いため、形を変えてもすぐに元の円形に戻ることができます。
しかし、劣化が進んでいくうちにパッキンの柔軟性は損なわれていき、綺麗な円形に戻ることができなくなってしまいます。
パッキンが劣化してしまうとどうなるか
パッキンは、裏蓋と本体の隙間を埋めるのが役目です。
裏蓋を外すことがない限りは、ずっと裏蓋と本体の間で、ギュッと押しつぶされていることになります。
裏蓋を外す代表的なタイミングといえば「電池交換」のときだね!
この、電池交換は大体2~3年に1回程度が平均的かと思いますので、電池交換を3回しているのにパッキンを交換していないと、ざっと6〜10年程度つぶされたまま…ということになります。
そして、ずっとつぶされたままのパッキンは、柔軟性を失い、少し力を加えただけで、パキパキと折れてしまいます。ゴムの油分がすっかり抜けてしまうことで、しなやかさを完全に失います。
そのため、隙間を埋め切ることができず、ホコリや水などの侵入を許してしまうことになります。
腕時計は、夏などにも付けますが、そうするとどうしても私たち自身から出る汗や皮脂などが腕時計の裏面に付着してしまいます。この汗や皮脂などの、内部への侵入はパッキンが防いでいるので、この防御力が低下してしまうと、内部の不調へも繋がってしまいます。
パッキンの交換目安は?
電池交換とパッキン交換はセットで!
パッキンは消耗品です。
見た目としてはあまり変化がないように思うかもしれませんが、どうしてもゴムの柔軟性は失われててしまいます。
そのため、裏蓋を開けるタイミングに一緒に交換するのがおすすめです。
パッキン交換は自分でもできるのか
パッキン交換は、輪っかになっているゴムを取り替えれば良いので、「自分でもできるんじゃないか?」と思いますよね。
水筒のパッキン交換とか、自分でできちゃうしね!
確かに、対応するパッキンを交換するのはあまり難しい作業ではないかもしれません。
ただ、腕時計のパッキンを交換する最初の難関は「交換方法」ではなく、「適正なパッキンのサイズを見極める」ことです。
腕時計に使用されるパッキンのサイズは、0.1mm単位でサイズの違いがあり、パッキンがどの太さのものだったのかを正確に把握するのが非常に難しいです。
※付いているパッキンの太さを正確に計れたとしても、すでに劣化が進んでいるものの場合には、油分が抜け固くなっており、本来よりも縮んでいる可能性があります。
時計修理点などでは、数多くのパッキンを用意し、どれが一番適切なものか試しながら取り付けているので、自分でやろうとする場合には、0.1mmごとに違うサイズを複数用意し、一番適切なものを選ばなくてはならず、現実的ではありません。使い切らなかったパッキンを次また使おうとしても、保管を適切にしていないと、劣化してしまっていますしね。
そのため、作業自体は自分でできるとしても、まず取り付けるパッキンの選定が困難なため、パッキン交換は専門店にお任せすることがおすすめです。
価格も500〜1000円程度で請け負っていることが多いようです。
まとめ
あまり注目することがないパッキンですが、
内部に汚れや水分などが侵入しないための防壁の役目をしています。
この役目が正常に果たされないと、腕時計の内部に汚れが侵入してしまい、深刻なパーツ破損に繋がってしまう可能性があります。
パッキン交換自体は500円〜と比較的安価であり、電池交換の際に一緒に請け負ってくれる場合も多いようですので、「電池交換とパッキンはセット!」と考えて、2〜3年に1度程度の頻度で交換を行うことがおすすめです。
せっかくお気に入りの時計に、深刻なダメージを引き起こさないためにも、忘れがちなパッキン交換をしっかり行い、常に防御力高めにしておいてはいかがでしょうか。