世界中で愛されるカルティエの腕時計、所有することがある種のステータスとなる、稀有なブランドですが、ハイブランド故にそのメンテナンス方法や費用が気になるところですよね。
そこで、ここでは以下の内容で解説していきます。
・カルティエの腕時計の魅力や歴史
・カルティエの腕時計のオススメシリーズ3選(メンズ/レディース)
・カルティエの腕時計のメンテナンスなどの費用について

この記事を読むことで、少しでもカルティエの腕時計についての知識が深まり、購入の後押しとなれば幸いです。
カルティエの時計ってどんな時計?
どんな人に人気で、どんな魅力があるのか
カルティエの腕時計には、世界中の王族や貴族を始め、ハリウッド俳優などの数々の著名人の愛好家がいます。
ハリウッド俳優で言えばジョニー・デップやトム・クルーズ、アン・ハサウェイなどが愛用しており、イギリスの伝説的ロックバンド「ローリングストーンズ」のボーカルであるミック・ジャガーも、愛好家であることが知られています。
日本では渡辺謙さんや舘ひろしさんといった渋さの光る俳優から、元サッカー日本代表の本田圭佑選手など、アスリートの方たちの間でも人気を博しています。
高性能なオリジナルのムーブメントによる、高品質で信頼できる機能面と、トップジュエリーブランドして培ってきたデザイン性の両方を、高い水準で両立している点が、カルティエの腕時計の魅力を作り上げている要因と言えます。
カルティエの時計を表した一言
「王の宝石商、宝石商の王」。
これは、1902年に日英同盟を締結したことで、日本でもよく知られるイギリス国王エドワード七世からカルティエに送られた言葉で、カルティエがトップブランドとしての地位を揺るぎないものとしたきっかけであり、カルティエを語る上で最も象徴的なワードのひとつです。
「宝石商の王」としての技術や矜持は、1904年にアルベルト・サントス・デュモンへ送られた、世界初の腕時計「サントス・ウォッチ」をはじめとした腕時計にも受け継がれ、精巧かつ優雅なカルティエの腕時計の礎となっています。
ヒストリー
1847年にフランス人宝石細工師のルイ=フランソワ・カルティエがパリの工房を受け継いだところから、カルティエの歴史は始まります。
1853年に個人顧客を対象としたブティックを構えると、王族や貴族といった上流階級の間で、瞬く間にその評判は広まり、時のフランス皇帝ナポレオン3世の皇后ウジェニーをも虜にします。
栄華を極めたフランス・パリの皇后が顧客となったことで、カルティエの評判はヨーロッパ諸国に広がっていきます。
その後、息子、孫を共同経営者に迎えたカルティエはますます発展を遂げ、現在に至るまで世界のトレンドを牽引し続けるトップブランドへと成長していきます。 中でも、創業者ルイ=フランソワ・カルティエの息子ルイ・カルティエの功績は大きく、現在の宝石や腕時計の製造法の礎を築いたのは、ルイ・カルティエだと言われています。
カルティエの人気の腕時計3選(メンズ)
世界中を魅了するカルティエの腕時計の中でも、特に人気の高いオススメシリーズ(メンズ)を3本ご紹介します。
おすすめ① パシャ ドゥ カルティエ
【カルティエ公式】 – 公式オンラインブティック
クラシカルなデザインに高い防水機能を備えた「パシャ ドゥ カルティエ」は、フェイス部分のバリエーションが豊かで、モデルごとに印象が大きく変わります。
数字だけのシンプルフェイスなモデルから、クロノグラフを備えた多機能なモデルまで、様々なニーズに応えるシリーズです。
80~120万円の価格帯と400~1,600万円の価格帯があり、後者はムーブメントが手巻きであったり、金やダイヤモンドを使用した豪華絢爛なデザインとなっています。
おすすめ② サントス ドゥ カルティエ / サントス・デュモン
【カルティエ公式】 – 公式オンラインブティック
1904年に世界初の腕時計として発売された「サントス・ウォッチ」の系譜を受け継いだ「サントス ドゥ カルティエ / サントス・デュモン」シリーズ。
大きなスクエア型のフェイスが特徴で、カルティエのエレガントな上品さを兼ね備えつつ、ビジネスシーンなどフォーマルな場にも親和性の高い、シンプルなデザインが多いシリーズです。
モデル数はかなり多く、その大半が50~150万円の価格帯に収まっています。手巻きムーブメントや金、ダイヤモンドを使用したモデルでも700万円までで、比較的価格を抑えたエントリーモデルシリーズとなっています。
おすすめ③ タンク
【カルティエ公式】 – 公式オンラインブティック
「タンク」は第一次世界大戦の終結を記念し、平和の象徴となった「戦車(タンク)」をモチーフに作られた、カルティエの腕時計のフラッグシップ的なシリーズです。
リリース当初から基本的な形は変えずにブラッシュアップを続け、「タンキスト」という本シリーズのファンを指す言葉が生まれるほど、今も昔も変わらない人気を誇ります。
30~60万円の比較的リーズナブルな価格帯のものから、カルティエの粋を凝らした3,000万円以上のラグジュアリーモデルまで、幅広くラインナップを揃えています。
カルティエの人気の腕時計3選(レディース)
続いて、オススメシリーズ(レディース)を3本ご紹介します。
おすすめ① ベニュワ―ル
【カルティエ公式】 – 公式オンラインブティック
フランス語でバスタブの意味を指す「ベニュワール」の名の通り、楕円形のフォルムが特徴のシリーズです。
発売から2009年のリニューアルまでデザインは一貫しており、どちらかというと古典的なイメージを抱かせるシリーズでしたが、リニューアル後はひと目で「ベニュワール」だと分かるアイデンティティは残しつつも、細部のアップデートによりモダンで洗練されたデザインへと進化を遂げています。
100~500万の価格帯のものから、フェイスからベルトに至るまでふんだんにダイヤモンドをあしらった、2,000万円以上の最上級モデルまで、幅広いラインナップがされています。
おすすめ② タンクフランセーズ
【カルティエ公式】 – 公式オンラインブティック
腕時計というよりは、ブレスレットウォッチと呼ぶにふさわしい、洗練されたデザインの「タンクフランセーズ」シリーズ。
メンズのオススメシリーズでもご紹介した「タンク」からの派生で、よりエレガントでモダンなデザインを追求された「タンクフランセーズ」。
その特徴は、フェイスケースが湾曲しており、ブレスレットベルトからのシームレスな一体感が生まれている点です。40~80万円の価格帯と、250万円前後の価格帯に分かれています。
おすすめ③ パンテール
【カルティエ公式】 – 公式オンラインブティック
フランス語で豹(パンサー)の名を冠する「パンテール」。
カルティエの腕時計のレディースラインの中では上位のシリーズに位置付けられています。
豹がデザインに落とし込まれたアイコニックなフォルムは、ひと目で「パンテール」であることを主張します。大切な方へのプレゼントなどに選ばれることが多いシリーズでもあります。
価格は350~600万円のものから、3,000万円を超える最上級グレードのものまでラインナップされています。
カルティエの腕時計のメンテナンスの費用・期間
機械である以上、避けて通ることができないのが、電池交換やオーバーホールなどのメンテナンスですよね。ここでは、カルティエの腕時計のメンテナンス費用や期間などをまとめていきます。
電池交換頻度の目安
カルティエの腕時計でもクォーツ式のものについては、定期的な電池交換が必要です。
電池交換頻度については、公式サイトでは約3年が電池の平均寿命とアナウンスされていて、購入から2年以内であれば無料で電池交換ができるアフターサービスが付いています。
電池交換頻度は、一般的なクォーツ式の時計と変わりありません。
正規修理した場合の価格・期間
電池交換をカルティエテクニカルサービス(正規修理)で行う場合、費用は5,000~10,000円前後で、修理に要する期間は2週間程度となります。
電池切れの時計を長時間放置することは、時計内部に大きなダメージを残す事態になりかねないので、早めの交換を心がけましょう。
オーバーホールをする頻度
カルティエの腕時計に関わらず、時計には定期的なオーバーホールが必要です。
経年劣化により、ムーブメント内部の潤滑油が劣化したり乾いたりすることで、摩擦が大きくなり時計としての精度が落ちていきます。
カルティエの腕時計は精巧につくられていますが、それでも3~5年に一度はオーバーホールが必要です。3年に満たない場合でも、遅れや進みが出たり、止まってしまったりした場合はオーバーホールでムーブメント内部のお手入れをしましょう。
正規修理した場合の価格・期間
オーバーホールをカルティエテクニカルサービス(正規修理)で行う場合、費用は38,000~67,000円前後で、修理に要する期間は1,2か月程度となります。
ムーブメントの違いやクロノグラフの有無によって、修理費用に差があるので下表にまとめました。
オーバーホール費用 | クロノグラフ無 | クロノグラフ有 |
クォーツ式 | 38,000円~ | 52,000円~ |
機械式 | 52,000円~ | 67,000円~ |
まとめ
この記事では、カルティエの腕時計の魅力や歴史、オススメシリーズや、そのメンテナンスに掛かる費用などを紹介してきました。
内容を簡単にまとめると…
・カルティエの腕時計は「宝石商の王」らしく、エレガントなデザインかつ精巧な造りで、「タンキスト」などの熱狂的なファンを生むほど、世界中で愛される腕時計です。
・高い防水性能を備えた「パシャ ドゥ カルティエ」や、豹をモチーフとしたアイコニックなデザインが特徴の「パンテール」など、性別を問わず、様々なニーズに応えるラインナップが用意されています。
・カルティエの腕時計のメンテナンスについては、電池交換は2,3年に一度、オーバーホールは3~5年に一度、カルティエテクニカルサービス(正規修理)で受けるようにしましょう。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。